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初出:2006年7月21日 20:12

Coldplay 2006.7.19 チケット

会場に着くと、開演前のBGMで流れているのはStone Roses! いやあ、これだけで盛り上がる。再結成祈願だ。席はリアビューと呼ばれるところで、ステージを斜め後ろから覗き込む場所。モニターの映像は見えないけど、ステージ上の様子はとてもよく分かる感じ。ただスピーカーの後ろ側に位置するので、これから書く印象は、あくまでもリアビュー仕様であることをお断りしておきますね。

…で、場内アナウンスが鳴り、そろそろ始まるかな…なんて期待感が膨らんだ時に、それまでとは違う爆音で流れ始めたのが「Tomorrow Never Knows」ときたもんだ! 40年前に録音された曲だっていうのに、あの広い会場で爆音で流しても全然音がよれてないところにBeatlesの凄まじさを再認識。武道館でBeatlesを聴けたってだけで来た甲斐あったってもんです*1。そして客電がバっと落ちていよいよスタートかっと思いきや、メンバーが出てくるまでのしばらくの間、ハウスなBGMで場を繋いでいたんだけど、できれば「Tomorrow Never Knows」〜「Square One」の流れでビシっと決めてほしかったかな。

僕は初の生Coldplayなわけだけど、最初の印象は意外に音が薄い、というか変にブ厚くしていないんだな…という新鮮な驚きが。これは単なる偏見だけど、『X&Y』のサウンドやら、「Speed Of Sound」のiPod CMやら、アメリカのスタジアムを制覇した実績やらを想像して、最近のUKバンドにしては珍しい光と音のロックショウなんだろうなと思っていただけに、ちゃんと4人の音がきちんと鳴っていて好印象。ただ、レコードに似せようとする過剰なシーケンスがないわけでもなく、なんかマッチしてない観もあったんだけどね。まあ、大した問題じゃーない。

次にビックリしたのが…3曲目にして「Yellow」が! 3曲目っていったらまだウォーミングアップだろって思うんだけど、伝家の宝刀をいきなり抜くかー。この後の展開によほど自信があるんだな、凄いぞクリス…なんて思っていたんだけど、結果としてはやっぱり中盤のハイライト、もしくはアンコールにやっていただきたかった。

その後は「Speed of Sound」を筆頭とした『X&Y』からの曲と前2作の曲を交互に演奏していき、中盤のハイライトはやっぱり「The Scientist」。「うおおーお」のコール&レスポンス。この曲、最高。その後は「Trouble」「Clocks」と怒濤の流れに突入。本編は「Talk」で終了。正直、『X&Y』はあんまり頭に入ってこないアルバムだったもんで、ここからの曲については、すんません、感想薄いですわ。

ここまでで開始から1時間過ぎたくらい。そうか、本編終了じゃなく第一部完で、5分の休憩を挟んで第二部スタートなんだね。しかし、クリスのステージパフォーマンスは凄い。荒川静香のイナバウアーでワーキャー言っているレベルじゃない。強靭な腹筋と背筋をもつ軟体動物。まさにそんな感じでした。それを見た兄はマイケル・スタイプだと思い、僕はモリッシーだと思った。たぶん、どちらも大正解なんだろう。同じUKバンドでも、OasisやKula Shakerは言わずもがな60〜70年代を下敷きにしたわけだけど、Coldplayって80年代を下敷きにしたバンドなんだろうな。レコードを聴いているとあまり分からなかったけど、ライブだとそういうところが感じられたりして、やっぱ面白い。

短いインターバルを経てメンバー再登場。第二部の幕開けを飾る一曲目は「Swallowed In The Sun」。泣き節で会場も盛り上がります。うーん、第二部冒頭にしていきなり会場の密度が濃くなってきたぞ。いいことだ。そして次の曲は……おっと! 聞き覚えの深いドラムの音が鳴り始めたぞ。おお? このギターメロは「In My Place」じゃねーか! ……ええ? これってアンコールなの!? 「いえ〜〜、how long must you wait for it?」もうシングアウトですよ。そして次はキタキタキター「Fix You」! 新作で唯一、一目惚れした曲です。クリスが弾くオルガンの音、鍵盤を叩いた瞬間の「トン」というアタック音、すべてが厳か。

終わった後はメンバー4人がステージの最前面に立って肩組みながら深々と頭を下げて終了。この時点で1時間30分くらい。あと2曲くらいやれよーって思いましたが、いきなり会場に流れるはBeatlesの「Good Night」。これを聴いちゃったら帰るしかないやん。

…という感じで、近年稀にみる短さで終わったColdplayさんでしたが、終わった後の充足感という意味では、正直微妙です。いや、悪いってわけじゃないです。ただ、満足したかって言われるとそれも違う。不満が残るわけでもない*2けど、スカってしたわけでもない。でもColdplayってそういうバンドかもしれない。アルバム聴いてても、後になればなるほどジワジワと来るものがある…でもスルメとはちょっと違う不思議な感じ。それはやはり、単純に曲が素晴らしいからなんだろうな。美メロディメーカーとしてクリスはピカイチなんじゃないだろうか。

あと最後に一言だ。場内真っ暗の中でやたらとカメラのフラッシュが光りまくるのが非常に鬱陶しい。携帯のしょぼいフラッシュなんてステージ上まで届くわけないんだから、パシャパシャたくんじゃないよ。でも記念に残しておきたい気持ちは分かるので、僕も終了後の様子を撮影しておきました。リアビューってこんな感じです。

Coldplay 2006.7.19 武道館の様子

はい、最後に2006.7.19のセットリストはこれ。

  • Square One
  • Politik
  • Yellow
  • Speed Of Sound
  • God Put A Smile Upon Your Face
  • What If
  • Don't Panic
  • White Shadows
  • The Scientist
  • Kingdom Come
  • Trouble
  • Clocks
  • Talk
  • --- アンコール ---
  • Swallowed In The Sea
  • In My Place
  • Fix You

Coldplayの3作品とも持っている人でiTunesを使っている人のために、iTunes用プレイリストを作りましたのでダウンロードしてお使いください。*3
3作品を持っていない人でiTunesを使っている人のために、iTunes Music StoreにiMixを作っておきましたよ。16曲買っても2,400円!安い!

*1 来日40周年記念ってことで、武道館で「The Beatles爆音レコードコンサート」とかやらないかな。朝から晩までBeatlesのレコードを爆音で流しっぱなし。MCもコピバンも一切なしの潔さ。うーん、聴いてみたい。

*2 でもクリスの調子も悪かったみたいで、正直ボーカルには不満が残る面もありましたが。

*3 どうやら不具合があるっぽいので、配布を中止しました。失礼。

Googleさんは、この記事をこんな風に解釈しました
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