昨年、米Rolling Stone誌が特集した「500 Greatest Albums of All Time」という企画では、このアルバムが、なんと6位になっていた。1〜5位はビートルズとビーチボーイズとディランで占められている中での6位。ストーンズは7位。…ちょっと評価高すぎじゃないか? という気もするが、名盤なのは事実だから、まあしょうがない。
アルバムタイトルにもなっている「What's going on」は誰もが知っているメジャー曲。現代では、非常に耳あたりの良い反戦ソングという位置づけになっているが、いやいやどうして。これは黒人アーティストがブラザー&シスターに対して、人種差別以外のイシューを歌いかけた曲であり、つまりブラザー&シスターっていうのは同じ黒人の同胞に対してではなく、世界に向けたメッセージなわけ。これは当時の、まだ公民権運動なんかが行われていた状況を考えると、非常に特殊なメッセージだったことは容易に想像がつく。ちなみに、現代において骨抜きな解釈がされている反戦歌としては、ジョンレノンの「Imagine」もあるが、両方とも同じ1971年に発表されているというのが非常に面白い。
このアルバムにはタイトル曲以外にも「Mercy Mercy Me (The Ecology)」のような日本でも聞き慣れた曲が入っている。
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