以前誘われてアカウントだけ作っておいたFacebook。SNS全般にちょっとした鬱陶しさを感じていた頃だったので、しばらくほったらかしにしてあったが、日本語化されたということで久々にアクセスしてみた。そして今日になると、友人から山ほどフレンドリクエストが来ていて、mixi最初期の頃を思い出したりして。
Facebookは今、米国でもっともホットなWebサービスであり企業のひとつ。半年くらい前からシリコンバレーに住んでいる友人達は、新たな転職先のひとつとしてFacebookに注目し始めていた。IPO狙いという人もいるだろうが、エンジニアである彼らの目には、SaaS(software as a service)を最も具現化した企業のひとつとして映っているのだろう。
あらためてFacebookを使ってみると、何に驚くって、サイト上で動作するアプリケーションの豊富さだ。RSSフィードやTwitterウィジェットなど誰にでもパっと思いつくものがあるのは当然として、2万本弱のアプリがあるというんだから、掘っても掘ってもいくらでも出てきて、かなり楽しい。
Facebookを広告という観点で見てみると、「Facebook Ads」という広告システムがある。企業がキャンペーンページを作る、Facebookの友達ネットワークによって口コミで伝わる、その結果がモニタリングできる、という三位一体のシステムだ。まあ、ここまでは誰でも思いつく話。Facebookはさらに一歩進んで、ユーザに利用してもらうアプリケーション型広告を提供できるのが新しい。中にはキャラクタを育てたりするようなお気楽なものもあるけれど、自社の商品を深く理解してもらったり、実際のサービスを利用してもらえるような広告アプリケーションが出てきている。
これは言い尽くされた話ではあるが、1994年以降のインターネットは、第一期としてあらゆる「情報」をインターネット上に移植・構築していく時代だった。それらの情報を集積・整理し、誰もが等しく情報にアクセスできる「場」を提供したことで、圧倒的な集客力を誇ったYahoo!が王者となった時代。続く第二期は、集積した情報をユーザに還元するようなシステムを提供し、ひとつの場で起こること以上のダイナミズムを実現する時代になっている。言わずもがな、現在の勝者はGoogleだ。
この第二期(Web 2.0)はもうしばらく膨張を続けるだろう。こうした現在、バナー広告そのものにどれくらいの訴求力があるのかと考えると、言葉に詰まる。Flashや動画で表現力を上げる方向もあるが、決してそれは本質論ではない。情報がツールとなって流通し、ユーザがツールを組み合わせることで、情報に新しい価値が生まれる。これこそが現在のダイナミズムなのだろう。Facebookを見ていると、そんな風に思えてくる。Umm...
おっと、またFacebookのフレンドリクエストが届いた。じゃあ今日はこの辺で失礼しますね。