【追記】
ITmediaニュース:有害コンテンツは見せたくないがフィルタリングは知らない──保護者の7割
http://www.itmedia.co.jp/news/articles/0505/18/news067.html
社員メールの「のぞき見」は賢い戦略である
http://www.itmedia.co.jp/enterprise/articles/0505/10/news047.html
この記事では、経営者 対 従業員、雇用者 対 非雇用者という完全なる主従関係が前提で書かれているが、これは家庭の中でも言えることじゃないか。
子供がコンピュータでやり取りしている内容を、親がまったく把握できないというのはとても危険なことだ。こういった理由から「大事なお子さんを有害コンテンツから守る」なんて触れ込みで、いろいろなセキュリティソフトが出ているが、どれも面倒な設定に煩わされ、あまり賢い手法だとも思えない。もっと手っ取り早く、確実で、柔軟性に富んだ方法は「パソコンでやり取りしているメールや、アクセスしたWebサイト、チャットなんかは、全部お父さん(もしくはお母さん)が“見ようと思えば見れるからね”」と、最初の約束事として伝えておくこと。最初から過度なプライバシーをコンピュータに求めない姿勢で臨ませればいいのである。さらに、“見ようと思えば見れる”というのがポイント。いっつも見ているとなると、子供も萎縮してしまいコンピュータに近づかないかもしれない。でも、何かあったら調べる程度であれば、コンピュータでダークサイドに堕ちていくことへの抑止力になるんじゃないかな。
頭のいい子供であれば「私のプライバシーはどこ!?」と反発するかもしれないけど、「子供の尊厳」に関する議論と、「コンピュータでやれること、やるべきこと」の議論はきちんと棲み分けて語られるべきだと思う。親も友達も、誰も知らない秘密の会話、というのは子供にとって魅力的だが、コンピュータは最先端技術でもって、それを本当に秘密にしてしまう危険性を持っている、と長年コンピュータに接してきた身として、最近痛感したりしている。