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初出:2008年1月17日 10:57

昨日発表されたMacBook Air、早速お買い上げしました。ネットでは賛否両論というか「否」が若干目立つ感じでしょうか。理想(妄想)と現実のギャップってやつですかね。僕もスペックを確認したときに悩みましたが、冷静に考えると非常に現実的なスペックかな、と思いましたもんです。

「否」の理由として挙げられるのは、だいたいこんなところでしょうか。

  1. 価格が高い
  2. 光学ドライブがない
  3. USBポートが1つ
  4. FireWire、Ethernetポートがない
  5. バッテリーが交換できず、5時間しかもたない
  6. A4サイズは大きい
  7. 重量が1kgを切っていない
  8. HDDが1.8インチ。SSDは容量小さく、しかも高い

実は、アップルが"Ultra Thin Mobile"を開発しているという話を2年ちょっと前くらいに聞いてました。そのときはまだIntel化も発表されてない頃で、PowerPC G4(G5では無理だって分かってましたし)の後継チップで作るのか。ということは今使っているPowerBook G4 12インチよりも何らかの機能を犠牲にしてくるだろうな、と予想していたわけです。

ま、光学ドライブは真っ先に省かれるだろうってことは誰でも想像できますね。こう書くと後出しジャンケンっぽいですが、他のPCやMacのDVDドライブを使って、ネットワーク越しにディスクをマウントするという方法は予想してました。最近のアップルって、部屋の真ん中にiMacのようなフルスペックマシンがあり、その機能を活用する形で、各々セグメントに特化した製品が存在するという発想の上に成り立っていると思いますね。まあApple TVはそれをしちゃったからTake 1がコケて、新たにTake 2になったわけですが。

MacBook AirはさらにFireWireもEthernetポートもありません。確かにこれは驚くべきポイント。しかし待てよ。じゃあ4年間使い倒してきたPowerBook G4で、今までFireWireポートを何回使ったか? というと、本当に数えるほどなんです。ターゲットディスクモードで環境移行がほとんどで、あとは出先のイベントで音楽機器を接続したり、これまた出先で多少の動画を取り込んだり...。でも一年のうちで数えるほどですし、自分のMacじゃないとその作業はできなかったのかいうと、そうでもない。

Ethernetに至っては年に数回、ホテルで使う程度です。自分が行くところは、都心も田舎も関わらず、幸いなことにWi-Fiがほぼ完備されている。AirH"のUSBアダプタも持っていますが、公衆無線LANサービスのほうが圧倒的に使うので、WILCOMは解約しようかなと思っているくらいです。そうなるとEthernetの必要性は下がる一方で、USB型のEthernetアダプタがあればそれでいいや。

「バッテリー交換ができない」というのは、iPodなんかでも皆さんホントに気にされるところですよね。でも、なんでそんなに気にすることか? って感じですよ。正直、iPodでバッテリー交換ができないことを不便に思ったことないんです。まあ、へたる前に新しいのを買っているから、という理由もありますが、今使っているU2 iPodは買って1年半でバッテリの心配はまるでなし。PowerBookを買い始めて10年以上になりますが、バッテリを交換したのは2回だけ。そのうちの1回はリコール問題で強制交換ですからね。MacBook Airは、サービスプロバイダやAppleCare(Apple Store含む)で15,800円にて交換してくれるというので、バッテリを購入する金額と大差ありません。

たぶん気にされている人は、駆動時間が5時間ということで、予備バッテリを持ち歩きたいってニーズなのでしょうけど、バッテリの重量とACアダプタの重量を比べると、ACアダプタのほうが軽いですし、値段も安い。コンセントがあれば永続的に使えるし、充電もされる。それで何ら問題ないんじゃないでしょうか。ホントに5時間持つのか? というところは気になりますが、これは買って、使ってみて、判断したいと思います。ちなみにPowerBook G4 12インチは、連続5時間と謳いつつ実質は3.5時間、頑張って4時間くらいかな。MacBook Airもだいたいそんなところでしょう。確かに10時間とかだと使い方自体が変わるので、惜しい!って気にはなりますけどね。

「A4サイズは大きい」「重量が1kgを切っていない」というのは、たぶん国産ノートPCとの比較論だと思います。僕の場合はあくまでPowerBook G4 12インチとの比較論になってしまうので、2.1kgが1.3kgになりつつ、ディスプレイ面積が広がったことは嬉しい限り。背中に背負うカバンが異様に分厚くなることもなくなるので、ホントに助かります。

じゃあ、まったくもって気になるところはないのかって言うと、ハードディスクが1.8インチ、4,200回転、80GBというのは、すごく残念(SSD? 知りません、あんな高いの。また来年お会いしましょう)。

誰もが知っているとおり1.8インチHDDは遅いです。iPodには良いかもしれないけど、OSのように頻繁に大量のディスクアクセスが発生する用途で使うのは、大英断としか思えないくらい。PowerBookが遅いと感じる瞬間も、常にディスクがガリガリ回っているときと来たもんだ。しかも今のPowerBookも80GBですが、残りあと20GB。せっかくのIntel MacなのでParallels DesktopでWindowsも動かしたい。そうすると10GBくらいしか残りません。うーむ、困った。ここは実際に使ってみての判断でしょうね。しかしどのメディアも発表会で触っておいて、体感的なスピードの話を一切書かないのは、ちょっと手落ちじゃないのかな?

...とまあ、書き殴りましたが、僕にとっては概ね(面白くないくらい)現実的なマシンとして登場したMacBook Air。1.8GHzでUSキーボードにして253,905円。ACアダプタを追加で買って9,333。締めて税込み276,400円。確かに想定出費よりも5万円ほどオーバーですが、PowerBook G4を担いで感じる肩のコリと「あぁぁぁ遅い!」というストレスがなくなると思えば...、きっと良い買い物になるでしょう。

Googleさんは、この記事をこう解釈しました

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